「海外旅行に行きたいな」
と考えた時に皆さんは、どんな国に行こうと思いますか?
イタリアやフランス等のヨーロッパから、アメリカやハワイ、もしくはアジアの国々も楽しいですよね。
そんな中、「全然有名ではないけど、素敵な旅行先はないかな?」と考える方もいるかもしれません。
私も友人が行ったことがない国に実際に旅行してみて「意外に良かった!」と思ったことが何度もあります。
今回は「マニアックだけど素敵な旅行先3カ国」をご紹介します。
目次
ロシア(ウラジオストク)
皆さんはロシアへ行ったことはありますか?
モスクワやサンクトペテルブルクは観光地としても有名ですが、今回おすすめしたいのは“極東ロシア”と言われる「ウラジオストク」です。
ビザの取得も2017年から緩和され、無料の電子ビザ(e-visa)を申請することが可能になったので、より身近になりました。
ここの一番のオススメポイントは“3日間でヨーロッパを体験できる”という点です。
なんと、日本から直行便が出ていて片道約2時間半という距離です!
北海道や沖縄に行く感覚で海外に行くことができます。
現在は成田、大阪、札幌からロシアの航空会社で直行便が出ています。
さらに、先日JALとANAが共に「2020年から直行便を1日一往復就航する」と発表しました。
“これから人気が出ること間違いなし!”の場所になると思いますよ。
現地で2泊出来て、夕方位には日本に帰って来るなんてことも可能です。
「3日だとアジアしか行けないかな?」
「仕事をしていて休みはあまり取れないけど、気軽に行ける国はないかな?」
と思っている人にもウラジオストクはオススメですよ。
日本からは、午後発の夕方以降着便が多いので初日は移動のみになりますが、ホテルに着いたらチェックイン後に夕食に行くことも可能です。
危険なイメージのあるロシアですが、治安は良いなと感じました。
女性でも比較的安心な街ですが、一人旅の場合、夜出歩くのはあまりオススメできません。
もし食事や観光で出かけるときは、なるべくホテルから近い場所を選ぶと、夜も楽しく過ごせますよ。
観光場所は多くはありませんが、十分楽しめる街でした。
鷲の巣展望台
絶対行って頂きたい場所が「鷲の巣展望台」です。
ウラジオストクが一望でき、金角湾の全景が見渡せます。
綺麗な町を眺めるには、天気のいい日に行くことがポイントです。
さらに軍艦も見ることができるので、軍港の町も楽しめますよ。
ですが、市内から少しだけ離れているので、バスかケーブルカーで行くと良いですよ。
ポクロフスキー聖堂(ロシア正教会)
ロシアの教会をイメージすると思い浮かぶのが、タマネギ頭の美しい教会です。
女性が協会へ入るときは、入り口にあるスカーフを被り髪を隠してから入る必要があります。
ロシアは、とても信仰深い国です。
信者の方に、迷惑にならないように注意してください。
例えば、ミサの際中では、カメラを向けて写真撮影をしてはいけません。
また、建物などの外観を撮影することは可能ですが、教会前でピースをして写真撮影すると現地の方は不快に感じるそうです。
現地のマナーを守って楽しく見学してくださいね。
ニコライ皇太子凱旋門・C56潜水艦・アンドレイ教会
この3ヶ所は全て近くにあるので、セットで観光するのがオススメです。
- C56潜水艦
実際に、第二次世界大戦で使われた潜水艦です。
博物館として一般公開されています。
入場料も200ルーブル(約200円)と安く10分ほどで見られますよ。
興味のある方は、ぜひ行ってみてくださいね。
- ニコライ皇太子凱旋門
ニコライ二世は、ロマノフ朝最後の皇帝です。
日本の“大津事件”と聞けば、思い出す人もいるかもしれません。
日本からの帰国の際ウラジオストク港に入港し、その記念に建てられた凱旋門です。
“大津事件”とは、明治24年に日本を訪問したニコライ二世が、滋賀県の大津市で警察官の津田三蔵に突然斬りつけられた事件です。
- アンドレイ教会
とても可愛らしく、おとぎ話に出てくるような建物です。
ここでは、主に外観の撮影ができます。
開いているときは礼拝していることが多いです。
無理やり中に入ったり、写真を撮ったりしないように注意してくださいね。
中央広場
いつでも人が集まり、賑わっているのが「中央広場」です。
金曜と土曜は広場に市場も開かれています。
「中央デパート」や「グム百貨店」があり楽しめますが、個人的にオススメなのは「グム百貨店」の“裏路地”です。
レンガ造りの建物ばかりで、とても綺麗でした。 インスタ栄えする写真も、たくさん撮れましたよ。
また、中央広場からスポーツ湾に続くフォーキナー通りは、歩行者天国になっていて歩いていて楽しかったです!
ウラジオストク駅
あの有名な「シベリア鉄道」の起点駅です。
ちなみに、ウラジオストク駅からモスクワまで鉄道で行くと6泊7日の旅になるそうです。
建物自体も100年以上の歴史があり、天井画などが美しいので入る価値がありますよ。
入り口で手荷物検査があるので、注意してくださいね。
実際に私が行った行程は
- 日本からウラジオストクへ飛び立ち、ウラジオストクで宿泊
- ウラジオストク観光、夕方発のシベリア鉄道に乗車して列車内で宿泊
- ハバロフスク到着後、駅付近を観光し空港へ向かい、昼の便で日本へ帰国
というものでした。
まさに弾丸ツアーでしたが、3日間でかなり充実した旅行を楽しむことができましたよ。
シベリア鉄道も新しい車両で綺麗でした。
車掌さんも女性で安心感がありましたよ。
4日あれば、ハバロフスクの観光もできるのでオススメです。
中国(敦煌)
実は、中国は見どころ満載ということをご存知ですか?
世界遺産も毎年増えていて、魅力的な観光地もたくさんありますよ。
そんな中、今回オススメしたいのは「敦煌(とんこう)」という場所です。
この街は、中国からヨーロッパへと続くシルクロードの分岐点でオアシス都市だった場所です。
当時を想像するだけで、とってもロマンを感じますよね。
主に、中国の西安という都市で飛行機を乗り継いで行くことになります。
個人でも行くことは可能ですが、交通の便がまだあまり良くないです。
なので、ツアーもしくは現地の日本語ガイドさんを手配して行くのをオススメします。
ツアーであれば、歴史深い地の案内を聞くことができ、中国の文化を知れますよ。
ちなみに、1日がかりでの移動になるので、最低でも4日あると余裕を持って観光できます。
莫高窟(ばっこうくつ)
敦煌の観光で外せないのが、この「莫高窟」です。
4世紀から約千年に渡って南北1600mに渡って約700の石窟が掘られ、約2400もの仏像が安置されました。
各洞窟内の壁画も素晴らしいですよ。
ユネスコ文化遺産の登録基準をすべて満たし世界遺産に登録されています。
今後、保護の為に見れない石窟が増えると言われているので、興味のある方は早めに訪れた方が良いですよ。
見学する際は、最初に莫高窟がどのようにできたのか教えてくれるムービーを観ることから始まります。
見ているうちに「この後、本物が見れるんだな!」と期待が高まります。 日本語のオーディオも渡されるので、言葉の心配も要りませんでしたよ。
中を見学する際も、日本語を話せる研究員さんが案内してくれるので、とても分かりやすかったです。
全ての石窟が見れるわけではありませんが、研修員さんは綺麗で見ごたえのあるものを選んで案内してくれましたよ。
鳴沙山(めいさざん)
シルクロードの雰囲気を楽しみたい方は、「鳴沙山」がオススメです。
東西約40km、南北約20kmに及ぶ、かなり広大な砂山です。
誰もがイメージする広大な砂漠が、敦煌からたった5km程の所で見ることができます。
名前の由来は、風によって砂が擦れて、その摩擦音が鳴いているように聞こえるからと言われています。
ちなみに「莫高窟」は、この東の断崖に掘られています。
ここでは、“らくだ”に乗ってみると良いですよ。
他国で乗ったことがある方もいるかもしれませんが、シルクロードの世界観を想像すると、とても素敵で貴重な体験になりますよ。
また、結構大変ですが、砂山に登ってみるのも楽しいです。
上まで登ると砂の中の麓のオアシスである「月牙泉(げつがせん)」と呼ばれる三日月型の泉が綺麗に見ることが出来ます。
泉は、千年以上水が絶えず湧き続けているそうですよ。
もちろん、砂山から下りて月牙泉を側で見学することも可能です。
玉門関・陽関
紀元前2世紀、前漢時代に作られた関所の跡です。
敦煌の北西約80kmに「玉門関」(シルクロードの北路)、南西約70kmに「陽関」(シルクロードの南路)が作られました。
- 玉門関
主に、新疆のホータンからの玉石の輸入の要所になったことからこう呼ばれるそうです。
かなり重要な場所だったそうで、漢代の後、唐代にも造られ、現在のものは唐代のものだそうです。
関所跡といっても、土壁の四角くて大きな“何か”があるだけですが、当時はかなり栄えていたと言われます。
「玉門関」の観光の際は近くの「漢代長城」にも訪れると良いですよ。
これも前漢代に作られた長城ですが、風化が進みもう当時の形は残っていません。
ですが、万里の長城を風化した様子から、歴史の重みを感じることができますよ。
- 陽関
「玉門関」の南(陽)にあります。
これは、玄奘三蔵がインドからの帰路に通った場所とも言われています。
現在は砲火台があるだけですが、タクラマカン砂漠が見渡せるため、当時を想像すると感慨深いなと思いました。
イラン
少し旅行先としてのイメージは薄いですが「イラン」はオススメの国の一つです。
古くは「ペルシャ」と呼ばれ、こちらもシルクロードに関連する国の一つになります。
イスラム圏の国なので、世間的に見ると、情勢的にあまり良くないです。
ですが、実際は人々はとても優しく、親日で治安も良く、不安は一度も感じませんでしたよ。
外務省の「海外安全ホームページ」でも、危険レベルは1ですよ。
歩いていても、掃除をしている人を多く見かけました。 海外旅行で不安になるトイレも、とても清潔でしたよ。
観光客と言えども注意しなければならないことがあります。
- 「イラン」国内での飲酒は一切禁止
- 女性は、観光客でも肌の露出は控える
- 体のラインの出ない長袖長ズボン、スカーフを頭に巻くこと
お酒が大好きな方は辛いかもしれませんが、滞在中は禁酒しましょう。
また、個人的にイランは、お洒落な方が多いなと思いました。
スカーフを上手にファッションに取り入れていて素敵でしたよ。
イスファハーンの「イマーム広場」
「イスファハーンは世界の半分」という言葉をご存知ですか?
これは「イスファハーンに世界中の富の半分が集まっている」と言う意味の言葉です。
世界遺産にも登録されており、古都京都のイメージに近いです。
中でも「イマーム広場」は「コーラン」に記された楽園をモデルにしたと言われています。
広大な広場を囲むように、青を基調とした王宮にモスク、回廊があります。
細部まで細かい装飾で彩られて、本当に美しかったですよ。
「イスラム建築の頂点がここにある」と言う話は、嘘ではないことが分かりますよ。
観光客や現地の人々がいつも集まり、芝生に敷物を敷いて、ピクニックのようにのんびり過ごせる場所です。
とても平和な雰囲気を感じることができましたよ。
シーラーズの「ローズモスク」
すごく綺麗なモスクだと思いませんか?
正式名称は「ナスィーロル・モルク・モスク」です。
ピンクが美しく「シーラーズ」のシンボルであるバラの花がタイルに使われていたり、ピンクのタイルが多く使われることから別名「ローズモスク」や「ピンクモスク」とも言われています。
実際に見てみると、今まで見たモスクは青をイメージしたものが多かったので、とても新鮮でした。
ここで特に有名なのは、西の礼拝堂のステンドグラスです。
光の差し込む幻想的な姿を見たい方は、ぜひ朝の時間に訪れてみてくださいね。
色とりどりの光が奥深くまで差し込み、息を呑む美さを見ることができましたよ。
ヤズドの「沈黙の塔」
ここは、イランの観光地の中でも一風変わった場所です。
ゾロアスター教と呼ばれる古来から信仰される宗教の聖地の場所で、“鳥葬”施設になります。
ゾロアスター教は、空気や水、火等の自然物を人間の死で汚すことができないとされ、鳥葬を行っているそうです。
現在は、塔が二つ建ち並び、男性用の塔と女性用の塔があります。
当時は、この塔の中で円を描くように遺体を並べ、ハゲタカが食べた後の遺骨を中心部にある穴に落とし入れたそうですよ。
高い場所で行うことにより、遺体の不浄を大地に染み込ませないためとも言われています。
「こんな世界観があるんだ。」 「こういう考え方があるんだな。」 と思い、とても衝撃を受けました。 “鳥葬”と言う言葉は聞いたことがありましたが、実際施設を見ると現実感が増しまたよ。 世界で考えられる生死観を改めて感じることができ、行って良かった場所の一つです。
2011年3月以降にイラン、イラク、北朝鮮、スーダン、シリアへの渡航歴がある人は、アメリカへ入国する際にESTAという電子渡航書が使えなくなり、非移民ビザの取得が必要になります。
イランなどへ旅行した後は、すぐにアメリカへ渡航することはできないので注意してくださいね。
ちなみに、非移民ビザは大使館へ行き面接をすることになりますが、簡単に取れますよ。
まとめ
ウラジオストク(ロシア)のオススメは
- 鷲の巣展望台
- ニコライ皇太子凱旋門・C56潜水艦・アンドレイ教会
- ポクロフスキー聖堂
- 中央広場
- ウラジオストク駅
敦煌(中国)のオススメは
- 莫高窟
- 鳴沙山
- 玉門関・陽関
イランのオススメは
- イスファハーンの「イマーム広場」
- シーラーズの「ローズモスク」
- ヤズドの「沈黙の塔」
今回は「マニアックだけど素敵な旅行先3カ国」を厳選してご紹介しましたが、いかがでしたか?
今まで思い浮かばなかった場所もあったのではないでしょうか。
今回ご紹介した場所は、実際に私自身が行ってみて、不安は全く感じなかった場所です。
むしろ、地元の方にとても好意的に接して頂き、楽しく過ごすことができた場所ばかりです。
今回の記事を参考に、少しマニアックな場所を楽しんでみてくださいね。
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日本人の口にも合う美味しい料理でしたが、アジア料理とは全く違いました。
たった数時間のフライトでしたが「ロシアに来たんだな!」と改めて実感できました。