イスラム教徒が多いマレーシアには、日本とは違う生活習慣やマナーがあります。
「イスラム教のマナーを知らないけど大丈夫かな?」
と心配する方もいるかもしれませんね。
ですが、マレーシアにはイスラム教以外を信仰する人もおり、たくさんの観光客も受け入れています。
そのため、お互いの文化や習慣を尊重して生活しているので、基本的には他の国と同じように訪問しても問題はありません。
ただし、失礼にあたる行為や、タブーもたくさんあるので気をつけてくださいね。
今回は「マレーシア旅行前に知っておきたい、文化やマナー」をご紹介します。
目次
気を付けたい行為や仕草は?
独特の指の指し方がある
日本と同じで、指を指すのは失礼にあたります。
しかし、どうしても指を指さないと伝わらないこともありますよね。
そんな時は、上の写真のように手をグーにして親指だけで指します。
よく観察していると、みんなこの指し方をしていますよ。
指を指された人に「悪魔が宿る」とされ、嫌われています。
左手は使わない
ヒンドゥー教徒やイスラム教徒の人々にとって、左手は「不浄の手」とされています。
左手はトイレでお尻を洗う時に使う手なのです。
そのため、握手や食事は右手を使います。
とっさに物を拾う場合などは気を付けてくださいね。
マレーシア人の60%はイスラム教徒、7%がヒンドゥー教徒です。
日本でも握手はたいてい右手で行いますが、たとえ右手がふさがっていても左手を出してはいけません。
食事をする時、現地の人と同じように手で食べる必要はありませんが、左手はあまり好ましくないというのを覚えておくと良いですよ。
フォークとスプーン、箸はほとんどの店にあるので、必要なものを使っていつも通り食べて大丈夫です。
不浄とは、けがれている、汚れている、という意味です。
握手の仕方が欧米と違う
欧米と違い、握手の挨拶は控えめです。
手と手は軽く触れる程度で、離した後にその手を軽く胸に当てます。
初対面の相手にギュッと握ったりすると、自分に好意を持っていると勘違いされることもあります。
特に、異性と握手する時は気をつけてくださいね。
ちなみに、イスラム教徒は公の場でキスやイチャイチャすることを禁止されています。
これはムスリムに限らず、他の民族でもタブーな場合が多いです。
「イチャイチャ禁止」の標識もあるんですよ。
カップルで旅行する場合は注意してくださいね。
怒っちゃダメ!
人前で怒ることはタブーです。
何があってもキレてはいけません。
- 約束の時間に迎えが来ない
- 予約したはずなのにできていなかった
なんてことは、マレーシアでは日常茶飯事です。
でも、ここで怒鳴ったりキレたりしては、あなたが残念な人になってしまいます。
マレーシアタイムに慣れるようにしましょう。
どうしても一言言いたい時は、あなたの言い分を伝えて、相手の話にも耳を傾けるようにするといいですよ。
頭に触れる
イスラム教徒やヒンドゥー教徒にとって、頭は神聖とされるため、頭を触ってはいけません。
特に、子どもの頭は撫でると成長を妨げると言われています。
マレーシアの子どもは人懐っこいです。
両親が仕事をしている店先で遊んでいたり、レジの横にちょこんと座っていることも多く、大人や外国人と関わることに慣れている子どもも多いです。
子ども好きの人であれば、ついつい声をかけたくなってしまいますよね。
日本人の感覚だとつい頭を撫でてしまいますが、気をつけてくださいね。
人前で足を組む
相手に対して尊敬の念がないと思われてしまいます。
足の裏も不浄とされているため、特に足の裏が見えるような足の組み方はやめましょう。
手を腰に当てる
手を腰に当てるのは怒りのポーズです。
相手に誤解を与える可能性がありますよ。
イスラム教徒の決まりって何?
イスラム教徒は毎日お祈りするの?
マレーシアのイスラム教徒はスンニ派が多く、1日5回の礼拝があります。
マレーシアは宗教の自由を認めており、信仰度合いも個人や家庭によって異なります。
モスクに行って行う場合もあれば、建物内にある礼拝室で行うこともあります。
また、タクシードライバーは働いていても、お祈りをラジオで聴いていることもあるので、そのような時には静かにするなど配慮しましょう。
この時間中のモスク見学はできませんし、仕事中もお祈りを優先する人がいるので尊重しましょう。
長距離バスのドライバーが休憩所でお祈りに行ってしまい、2時間待たされたことがありました。
お祈りにいってしまったことも驚きましたが、バスの乗客から一言も文句が出なかったことにも驚きました。
「お互いの宗教を理解しているんだなぁ」と感じました。
- ファジュル:早朝のお祈り(夜が明け始めてから日の出前まで)
- ズフル:正午(太陽が頭の上にきてからアスルの礼拝まで)
- アスル:午後(物の影が本体と同じ長さになった時から日没まで)
- マグリブ:日没後(日没直後からイシャまで)
- イシャ:就寝前(日没後、夕日の光が完全に消えてから翌朝のファジュルまで)
時間になるとお祈りを促す「アザーン」(呼びかけ)が響き渡ります。
最初のお祈りは早朝5時頃なので、ゆっくり寝たい人は近くにモスクがないホテルを選びましょう。
モスクを訪れる時の注意点は?
モスクに行く日は、できるだけ長い丈のズボンやスカート、袖のある服で行きましょう。
男性も短パンはNGですよ。
モスクは、イスラム教徒にとって神聖な場所です。
観光客が多く訪れるモスクは、入り口でガウンや頭にかぶるヒジャブ(トゥドゥン)を借りられる事が多いです。
肌が出ていなければガウンを着なくて良いモスクもありますが、異教徒はガウン着用を義務付けてるモスクもあります。
モスクによって様々なので、指示に従いましょう。
帽子やサングラスも外して入ってくださいね。
また、イスラム教徒は金曜日のジュムア(正午)のお祈りを大切にしています。
他の日よりもモスクに訪れる人が多く、見学不可のモスクも多いです。
なので、金曜日にモスクを見学することは避けたほうがいいですよ。
ちなみに、金曜日は道の渋滞もいつもよりひどくなります。
車で移動する場合は、時間にゆとりを持っておくといいですよ。
モスクだけに限らず、中国寺院、ヒンドゥ―寺院を訪れる際も、帽子やサングラスを外す、大声を出さないなど注意が必要です。
また、ヒンドゥー寺院は靴を脱いで入るところが多いですよ。
宗教によって食べてはいけないものがある?
マレーシアの人と食事をする時は、相手が食べてはいけないもの、入れないお店があることを覚えておきましょう。
ムスリム(イスラム教徒)は食べてはいけないものがあります。
代表的なものは豚肉やアルコールですが、これらを調理した調理器具の共有もできません。
豚肉は特に不浄なものとされていて、通常、市場には豚肉売り場がありません。
もし、豚肉があっても別の建物や別の場所に隔離されていたり、市場が違うこともあります。
スーパーも同様で、ノンハラルコーナーが設けてあり、必ず違う冷蔵庫に入っています。
スーパーの店員がムスリムの場合、パックされた豚肉でも触れない人は他の店員を呼びますし、ビニール手袋をしてバックを取る人もいるんですよ。
豚肉を焼いている煙も嫌がりますし、「豚」という単語さえ不快な印象を与えます。
また、ベジタリアンの人も多くいます。
お店を決めるときは、相手に選んでもらうか、事前に確認することをおすすめします。
「素食」と書かれた看板の店は、肉を扱わないベジタリアンのお店です。
ハラルとは?
これは「許されている」という意味で、イスラム教徒が認めた食品や食材のことです。
そして、認められた食品にはハラル認証マークが付いています。
ちなみに、鶏肉や牛肉も決まりに則った殺方法があり、これ以外のものはハラルと認められません。
例えば、キューピーマヨネーズはマレーシアでも売っていますが、日本から直輸入のものにはハラルマークがありません。
厳格な人は、ハラルマークがないと口にしません。
日本から持参したお菓子などを好意であげたい場合も、食べられるかどうか聞いてからにしましょう。
マレーシアの大きな祝日を確認しておく
マレーシアの大きな祝日は、通常通りに町が動きません。
この時期に旅行をする場合は、渋滞がいつもよりひどかったり、店が開いていないことも多くあります。
祝日は州によって異なりますが、注意が必要な祝日は下記の2つです。
- チャイニーズニューイヤー(旧正月)
- ハリラヤ・プアサ
チャイニーズニューイヤーはチャイニーズのお正月です。
1週間くらい前から年末ムードとなり、1週間ほど店を休みにしてしまう人も多いです。
国の祝日は2日ですが、大晦日は午後6時頃で閉店してしまいます。
ハリラヤ・プアサは、ラマダン(断食)明けのお祝いです。
こちらも2日間の祝日ですが、帰省する人やオープンハウスといって家に人を招待する人もいるため、道の渋滞がいつもよりひどくなることがあります。
まとめ
気を付けたい行為や仕草は
- 人差し指で人や物を指さない
- 左手は使わない
- 握手(特に異性)は注意する
- 怒っちゃダメ!
- 人前で足を組む
- 腰に手を当てる
イスラム教徒の決まりは
- 毎日5回のお祈りがある
- モスクに行くときは露出の少ない服装で行く
- モスクの見学は金曜日を避ける
宗教によって食べてはいけないものは
- 豚肉やアルコール
- イスラム教徒は、基本的にハラル認証のものを食べる
- ベジタリアンもいる
- お店を選ぶときは、相手に任せるか事前に確認するのがおすすめ
注意したい祝日は
- チャイニーズニューイヤー
- ハリラヤ・プアサ
- 祝日は毎年変わるので、事前に確認する
今回は「マレーシア旅行前に知っておきたい、文化やマナー」をご紹介しました。
他民族国家のマレーシアは、隣に住む人や友人が違う宗教や文化を持っていることが日常的です。
そのため、日本人の文化やマナーにも理解があります。
比較的、他国の文化も受け入れてもらいやすいですが、相手が不快に思うことは避けたいですよね。
この記事を参考に、マレーシア旅行を楽しんでくださいね。
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すでに1時間ブラブラと時間を潰していたので、つい店主に怒ってしまいましたが、僕が周りの人たちから白い目で見られてしまいました。
恥ずかしくて、その場に居づらくなったことがありましたよ。