イタリアは、素晴らしい観光地や美味しい食事、ファッションなど魅力がたくさんある国ですよね。
私も大好きで何度も行っています。
旅行を初日から最終日まで目一杯楽しむために注意したいことがあります。
それはスリです。
「そんなの知ってるよ」
と言う方もいるかと思いますが、ちょっとした気の緩みをスリは狙っています。
今回は「イタリアのスリ事情、絶対に盗られない対策」をご紹介します。
目次
気を付けるべきは空港から

みなさんは、数年前にショッキングなニュースが流れたことを覚えていますか?
アリタリア航空の職員が乗客のスーツケースから盗難を行っていたとして、86人が逮捕されたというニュースです。
組織的なものだったようで、ローマだけでなくミラノやナポリといった主要空港でも逮捕者が出たそうです。
私自身、このニュースを見て、とても驚きました。
イタリア好きの友人達とこの話をすると、皆が共通して
「イタリアならあり得る話だよね」
と言っていました。
イタリアは楽しいけど、スリが多いという認識が元々ありました。
もちろん、スリが多いのはイタリアだけではありません。
「海外に行く」ということは、日本の安全面の常識は通用しなくなります。
「スーツケースの中に貴重品は入れない。」
という世界では当たり前のことを日本人は忘れがちです。
さすがに、現金をスーツケースに入れる人はいないと思います。
ですが、現金に換えられる物といえば何がありますか?
すぐに思い浮かぶのは、スマートフォンや、ポータブルオーディオプレーヤー、デジタルカメラなどではないでしょうか。
私の知り合いにも、スーツケースに入れておいたウォークマンが無くなっていたという人がいます。
他にも、盗まれてはいませんがスーツケースが壊されていたと言う友人もいます。
私は運よく今まで被害に遭ってはいませんが、少し周りの人に聞くだけでも、すぐに経験談が出てくるくらいの確率でスリなどの犯罪が起きています。
なので、決して「他人事」と考えないようにしてください。
スーツケースに貴重品や現金に換えられる物は、絶対に入れないようにしましょう。
ホテルでも油断禁物
ほとんどの方が、ホテルやアパートを借りて宿泊すると思います。
では、観光中、貴重品はどのように保管しますか?
ホテルに置いて行きますか?
それとも持って行きますか?
これは本当に難しい問題ですが、旅慣れている友人は持って行く派です。
なぜ、持って行くのかと尋ねたところ「一番信用出来るのは自分だから」という回答でした。
中には、ホテルの金庫に預ける方もいますよね。
ただ、ホテルの金庫を利用する場合、金庫が開かなくなった時はホテルの人に言うと開けてもらえます。
つまり、金庫を開けることができる人間が存在するということです。
決してホテルの方を疑っているわけではありませんが、開けることができる人間がいるということは100%安全とは言い切れないですよね?
そもそも、金庫ごと盗まれてしまうこともあり、金庫ごと貴重品を盗まれたという知人もいます。
なので、その経験から友人はパスポートや現金は常に持ち歩くようにしているそうです。
ちなみに、貴重品だけではなく、アクセサリーなどもある程度きとんと片付けてから観光に向かいましょう。

部屋に戻ってきたら無くなっていて「盗まれたんだ」とすぐに分かりました。
ですが、結局部屋中を探したところ、ベットの下に転がっていたそうです。
恐らく、お掃除の方がベットメイキングで布団をバサバサやっている時に落ちたのでは?
ということで落ち着きました。

ショッピングをした買い物袋ごと部屋に置いておいたら無くなっていました。
袋の中にはお土産などが入っていましたが「まさか、こんな物まで盗まれるとは!」と驚きを隠せませんでした。
部屋中を探しても見つからなかったので、盗まれたんだと思います。
友人から話を聞いたところ、買い物袋をゴミ箱の側に置いていたそうです。
一度中身を開けてぐしゃっと戻した状態で置いていたので、ハウスキーピングの方にゴミだと間違えられて処分されてしまったようでした。
ゴミがまとめられている場所でスタッフ数名と大捜索したそうですが、すごい量のゴミの中から探すのは困難と判断し諦めたそうです。
海外に行って部屋で何かが無くなると、つい「盗まれたのではないか?」と思ってしまう人も多いです。
ただ、それは時に自分自身のちょっとした不注意の思い違いということもあります。
疑うことは簡単ですが、疑われた人はショックを受けます。
お客さんから泥棒呼ばわりされて、辞めてしまった人もいると聞いたことがあります。
お互いに嫌な思いをしないためにも、貴重品の管理などを意識してホテルを利用しましょう。
スリの被害に遭わないためには
とにかくパスポートを守る
2018年、2019年に日本人のパスポートは、ビザなしで行ける国や地域で決まるパスポートランキングで190ヶ国行けるとのことで世界で1位になったそうです。
現在のパスポートにはICチップが入ったことで偽造しにくくなり盗難も少しは減りました。
ICチップが入る前の旧型パスポートは、大体数10万円〜100万円程の価値があると聞いたことがあります。
例えば、100万円の価値がある物だと仮定して
皆さんの場合、100万円をどのように海外で持ち歩きますか?
余程のお金持ちでない限り、カバンに無造作に入れるということはしないはずです。
なので、首から下げたりお腹に巻きつけて洋服の中に隠し持つタイプのセキュリティポーチを利用することが大切ということが分かりますよね。
一見面倒に見えるかもしれませんが、このひと手間が重要です。
なぜなら、そのひと手間をすることで、スリも狙いにくく盗まれる確率も減ります。
どんなカバンがいいの?
カバンは肩から提げられるチャック付き、内ポケット付き、切られにくい丈夫なものがいいです。
ウエストポーチのような物も大丈夫ですが、目線より下にあると、目が届きにくいです。
また、少し面倒ですが、100円ショップなどで購入出来る南京錠などをチャックの口に付けておくのもスリ対策に有効です!
冬場コートを着ている場合は、バックの上からコートを羽織るのもおすすめです。
夏場、シャツを羽織る方はシャツの下に入れるのもおすすめです。
また、以下のような癖をつけておくことも大切です。
- 肩掛け紐は短めにする
- 体の前に抱えて持つようにする
- チャックの口は手で押さえる(添える)
イタリアは有名ブランドの宝庫なので、ブランド好きの方はショッピングがとても楽しいです!
買い物の後ブランド物の紙袋を沢山ぶら下げていると、狙ってくれと言っているようなものです。
大きめのエコバックなどで隠し、少しでも目立たない努力が大切です。
現金は3か所に分ける
私がイタリアへ行くときは、メインで利用する財布に€50以下を入れています。
金額は人によって違いますが、取られても諦めのつく金額を入れておきましょう。
私の場合、財布は雑誌の付録等を使うことが多いです。
安物の財布で十分です。
ブランド物の財布を持つと狙われる確率が上がるので注意してください。
また、買い物の後は、必ず店の中で財布をカバンに入れるようにしましょう。
スリは、財布を入れる瞬間も見ているので油断禁物ですよ!
また、海外はスキミングも多いです。
クレジットカードを利用することに神経質になる必要はありませんが、スキミング被害はあります。
スキミング防止用のケースを日本で用意していくと良いですよ。
ポケットに€1や€2コインを数枚入れておくと、チップ(トイレチップなど)や飲み物を買うときなどに財布を外で出さずにスムーズに渡すことができますよ。
小さなポーチなどに、残りの2割位を入れたり、チャック付カバンの内ポケットなど、一番取られにくそうな場所に入れることもスリ対策になります。
小さなポーチなども、チェーンや紐などでカバンに結んでおくと安心です。
メインの現金が少なくなったら、トイレ等で移すようにしましょう。
残りの現金は、別の小さなポーチ等に入れて、服の中にあるパスポート用セキュリティポーチへ入れましょう。
基本、外出中はそこからは出さないようにしましょう。
もし、スリに遭って財布を取られたり、不注意で落としてしまったとしても、これで一文無しにはならないです。
日本人の観光客の中には、支払いの際に両替したときに入れる銀行の封筒からお金をそのまま出す方がいます。
スリは、そこに大量の現金が入っていることを知っています。
狙われるリスクが高くなるので、絶対にやめましょう。
狙われやすい場所は?
空港
スーツケースの中の物が盗まれる被害の話はしましたが、もちろん到着してからの空港でのスリや置き引きも多いです。
また、帰国日でのチェックインの際は、カバンは後ろに置かないようにしてください。
手に持つか、自分とチェックインカウンターで荷物を挟む感じで持つようにしましょう。
いかなるときも、気を抜かないことが大切です。
搭乗を待つ際も、椅子の横に荷物を置くのではなく膝の上などに置きましょう。
「カバンを隣の席に置いていたら取られた」ということも多いです。
帰りは疲れていても、気を抜かないようにしましょう。
テルミニ駅
とにかく人が多く、色々な人がいます。
この場所は、スーツケースを持っている人が多く、スーツケースに気を取られスリに遭うことも多いです。
また、置き引きやスキミングもあります。
人とぶつかった時に一瞬で盗られることもあるので気を付けてくださいね。
観光地

観光地はどこも混雑しているので、やはりスリが多い場所です。
例えば、観光地では、入場待ちで並んでいるときや、写真を撮っているとき等です。
他にも、トレビの泉は人も多く、コインを投げ入れているときは油断しがちです。
観光客を装って、写真を撮るふりをし、横に近づいて来ます。
また、私服警官と言う人に声をかけられ、身分証やパスポートの提示を求められることがあります。
私服警官が、パスポートの提示などを求めてくることは絶対にありません。
でも、このことを知らない観光客がパスポートを見せている隙を狙って財布を取られることがあります。
万一警察官のような格好している人に、パスポートの提示や難癖をつけられ罰金を求められた場合は、必ずそのまま警察署に行くことを徹底してください。
バス、トラム、メトロ内
各車両に数人はスリが乗っています。
混雑している車両では特に狙われやすいです。
カバンは必ず体の前に抱えて持ち、カバンの口は手で押さえることを徹底しましょう。
ホテルのロビー、ホテル出入口周辺
ホテルのランクは関係ありません。
高級ホテルでも狙われます。
出入口付近もスリが集まりやすい場所です。
ロビーで友人とおしゃべりに夢中になっている時に、カバンごと取られることが多いです。
空港と同様、カバンは横に置かないようにしましょう。
もしスリの被害にあったら
気を付けていても、全くスリに遭わないとも言い切れません。
では、スリに遭ったときはどうすればいいのでしょうか?
最寄りの警察に届け出する
紛失証明書(ポリスレポート)を作ってもらいます。
英語が話せなくて緊張するかもしれませんが、警察は残念ながら本当に慣れています。
身振り手振り、片言でも大丈夫です。
私も友人に付き添って警察に行ったときは
「今日は、もう30件目だよ〜」
みたいな話をしていました。
クレジットカードを止める
これは、警察に行く前でもいいと思います。
被害に遭ってからでは遅いので、すぐにクレジットカードを止めましょう。
スリに遭うと混乱して、すぐに番号が分からなくパニックになることもあります。
すぐにクレジットカード会社に電話できるように、メモに緊急電話番号を書いておき、セキュリティポーチ等に入れておきましょう。
ちなみに、基本的に海外旅行保険の携行品への補償に現金は含まれていませんが、カバンごと盗まれてしまった場合は、デジタルカメラやスマートフォンなどが保障される場合もあります。
保険会社にも相談出来るように、緊急電話一覧に保険会社の番号も記入しておきましょう。
あまり想定したくはありませんが、パスポートを盗まれてしまった場合は、同時に大使館や総領事館へ行く必要があります。
ただ、大使館や総領事館は、土日はやっていません。
帰国日直前、土日にかぶると延泊が必要になり、ホテル代が追加にかかるだけではなく、航空券の取り直し等莫大な料金がかかります。
そんな時の為に、やはり保険に加入しておくと安心です。
また、証明写真は日本よりも高いので、日本から持参しましょう。
パスポートを盗まれたら
- 警察署へ行きパスポートの紛失届を作成
- 日本大使館へ行く
一度電話を入れておくと、色々と指示してくれるのでスムーズに進みます。
必要な書類は?
※今回は、帰国の為の渡航書類に記載します。色々と条件があるので、必ず確認しましょう
①警察で作成した紛失届
②パスポートのコピー
※あると書類を記入する際にスムーズです
③パスポート用証明写真(縦45m×横35m)2枚
※渡航書の場合は2枚必要なので注意してください
④戸籍謄本又は抄本
※ない場合は両親などに取ってもらいましょう
また、FAXなどで送ってもらう必要があり迷惑をかけるので、面倒でも日本から持って行くと安心です
⑤日本国籍を確認できる書類(免許証など)
⑥日程を確認出来る書類(Eチケットなど)
※Eチケットは航空券の予約表で、空港でチェックインの際に見せるための書類です。
⑦手数料(大使館へ要確認)
まとめ
スリの被害に遭わないためには
- 出発の際に貴重品は、スーツケースに入れないこと
- カバンは肩掛け、チャック付の丈夫なもの
- 肩紐は短めにし、手は必ずカバンの口に添える
- 現金は3カ所に分けること
- 特にパスポートは、セキュリティポーチに入れ洋服の中に隠すこと
狙われやすい場所は
- 空港
- テルミニ駅周辺
- 観光地
- バス、トラム、メトロ内
- ホテルロビー、ホテル出入口周辺
スリの被害に遭ったら
- 警察署でポリスレポートを作成
- クレジットカードを止める
- 保険会社に連絡
パスポートを盗られたら
- 警察署でポリスレポートを作成
- 日本大使館または領事館へ連絡し、再発行手続きを行う
今回は「イタリアのスリ事情、絶対に盗られない対策」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
とにかく重要なことは「気を付けているという意識を常に持つこと」です。
この意識を持つだけで、格段に狙われにくくなります。
実際、私は一度も狙われたことがありません。
イタリアは少し気を付けるだけで、とても楽しい観光地です。
今回の記事を参考に、ぜひイタリア旅行を楽しんでくださいね。
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